令和7年新年のご挨拶
新年のご挨拶
令和7年の新しい年を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
会員の皆さまをはじめ、関係機関の皆さまから旧年中に賜りましたご支援、ご協力に対し厚くお礼を申し上げます。
昨年は、元日の“令和6年能登半島地震”に始まり、その後も異常な気象等による自然災害が全国各地で発生し、大きな被害をもたらしました。
また、北海道においても大雨等により、多くの山地災害、林道災害が発生しました。
未だ大変な思いをされている方々に、改めて心よりお見舞いを申し上げます。
こうした全国で相次ぐ激甚な自然災害の発生を受けて、国では、令和3年度から「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を実施しており、昨年12月17日に成立した令和6年度補正予算に5年目分の経費が計上され、12月27日に閣議決定された令和7年度当初予算と合わせて、目標額の2,600億円を7年連続で上回る林野公共事業予算が確保されることが確実となりました。
当協会といたしましても、荒廃山地の復旧・予防対策や海岸防災林の整備、さらには路網や治山・林道施設の長寿命化対策など防災インフラ等の集中的な整備を行うこと、ポスト「5か年加速化対策」を講じて、防災・減災、国土強靭化対策を着実に推進することなどについて、国等への働きかけを積極的に行う必要があると考えております。
また、治山・林道事業は、森林の維持造成を通じて、国民の生命・財産を保全するとともに、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を実現し、国土強靭化や地球温暖化防止等に貢献する重要な公共事業です。当協会では、今年も治山・林道事業の重要性を広く道民の皆さまに周知するとともに、市町村や森林組合等の路網担当者の方を対象とした実務研修会を実施するほか、治山、林道関係のセミナー、講演会を開催するなど、関係機関と一体となった取組を、より一層進めてまいります。
結びになりますが、本年が皆さまにとってより佳き年となりますことを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
年頭所感
山村地域の活性化に資する百年先を見据えた森林づくり
北海道水産林務部長
岡嶋 秀典
令和7年の新春を迎え、謹んでごあいさつを申し上げます。
昨年は、エネルギー・資材価格の高騰や、住宅着工戸数の減少などによる木材需要の低迷が続く中、輸入材の安定的な調達に関する懸念から、道産建築材に転換する動きが進んだほか、釧路市において大規模な木材加工工場の建設計画が公表されるなど、本道の林業・木材産業を取り巻く状況に変化が見られた一年でした。
こうした中、道では、水産業や林業・木材産業が抱える課題に対し一体的かつ効果的に対策を進めるため、昨年4月、新たに「森林海洋環境局」を創設するなど、組織機構を強化し、気候変動や成長産業化などの取組を進めており、今後とも、計画的な伐採と着実な植林やクリーンラーチなど優良種苗の増産に加え、道産木材の供給体制の強化が図られるよう、北森カレッジなどによる担い手の育成確保や、伐採・流通の効率化を図るスマート林業の推進、木材加工施設整備への支援に取り組むとともに、「HOKKAIDO WOOD」ブランドを活用したPR、さらには、地域のモデルとなる木造施設の整備・促進といった道産木材の需要創出など、森林資源の循環利用を一層推進してまいります。
また、令和5年に道内で初めて確認されたナラ枯れ被害について、国や市町村、試験研究機関と連携し、被害の迅速な把握をはじめ、初期段階での害虫の速やかな駆除や、被害木の処理など、ナラ枯れ被害の拡大防止に努めるとともに、道民共通の財産である道有林においては、森林の現況に応じた積極的な伐採と植林はもとより、人工林の針広混交林化や天然林の育成等を通じて、木材を安定的に供給しながら森林整備を進め、森林の公益的機能の維持・増進を図ることに加え、新たに創出した森林由来クレジットの販売を計画的に進め、クレジットの創出拡大や創出で得られたノウハウを市町村等に普及を図り、森林吸収源対策の一層の促進につなげてまいります。
さらには、引き続き、森林環境譲与税を活用した市町村が主体となった森林づくりが進むよう支援を行うとともに、木育マイスターと企業等が連携した森林づくりや「道民ひとり一本植樹・育樹運動」といった木育活動により、道民の森林づくりに対する理解醸成を進めるほか、近年、頻発化・激甚化する豪雨などによる山地災害から地域住民の生命・財産を保全するため、森林の国土保全機能の維持・増進を図るなど、「ゼロカーボン北海道の実現」や山村地域の活性化にも貢献する「百年先を見据えた北海道らしい豊かな森林づくり」を進めてまいります。
新しい年が、本道の林業・木材産業が地域を支える基幹産業として益々発展し、夢と希望に満ちたより良い年となりますことを心から祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。
年頭のご挨拶
北海道水産林務部林務局
治山課長 畠山 誠
新年あけましておめでとうございます。 令和7年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
北海道治山林道協会会員並びに関係の皆様には、平素より治山事業の推進等に多大なるご支援、ご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
昨年は、1月の雪崩災害からはじまり、5月の地すべり災害、7月、8月の豪雨災害など、全道各地で多様な山地災害が発生し、人家や道路などに甚大な被害を及ぼしました。
荒廃した林地の復旧にあたっては、国の災害復旧事業を活用するなど、早期復旧を図ることとしていますが、自然災害の恐ろしさと事前防災・減災対策の重要性を改めて認識したところです。
本年の道の治山対策については、激甚化・多様化する山地災害から、地域住民の生命・財産を守るため、令和6年度補正予算として措置された「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」や、令和7年度当初予算を活用し、胆振東部地震や豪雨などにより荒廃した林地の復旧や崩壊の予防、海岸防災林の整備、治山施設の長寿命化など、事前防災・減災対策を推進して参ります。
また、労務の省力化や、工事の生産性・安全性の向上に向けた対策を進めるため、3次元測量やICT建設機械による土工のほか、モバイル端末を使用して現場の施工状況の確認や受注者との打合せを行う「遠隔臨場」など、ICT技術の導入促進について、引き続き取り組んで参ります。
最後に、本道の治山事業の推進にご理解とご協力をお願い申し上げるともに、新しい年が会員並びに関係する皆様にとって良い一年となりますよう、心から祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
年頭のご挨拶
北海道水産林務部林務局森林整備課
路網整備担当課長 羽角 修司
令和7年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
北海道治山林道協会会員の皆様並びに関係者の皆様には、平素より路網事業の推進にご支援、ご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
昨年は、 1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」により、石川県能登地方の各地で家屋の倒壊など甚大な被害をもたらし、林野関係においても、大規模な山腹崩壊や林道の崩壊が多発するなどの被害が発生しました。
このような中、道水産林務部では、能登地方の災害復旧を支援するため、1年間の長期派遣として林道技術者1名、短期派遣として林道技術者延べ6名を石川県に派遣し、施設の被害状況調査や災害復旧計画の策定などに取り組んできたところです。
また、道においても、7月から10月にかけての局地的な大雨や地すべりにより、渡島、檜山、日高、釧路管内で61箇所、約1億6千万円の林道被害が発生し、この内、災害復旧事業の対象となる3箇所について国へ申請し、11月までに災害査定が終了しました。
今後、これら林道被害により、植林や間伐などの森林施業や木材の搬出に支障が生じないよう、国の災害復旧事業等を活用し、市町村と連携して被災箇所の早期復旧に努めてまいります。
道では、豊かな森林資源を活用して、林業・木材産業の振興を図りつつ、ゼロカーボン北海道の実現に向けた森林吸収源対策として、人工林の計画的な伐採と伐採後の植林を着実に進めて森林の若返りを図ることとしており、森林整備の基盤となる路網の整備は益々重要となっています。
このため、森林施業を行うために必要な幹線となる林道や、林道を補完し森林施業に利用される林業専用道などを適切に組み合わせて路網整備を進めるとともに、施設の強靭化や長寿命化対策、ICTの活用などにも取り組んでまいります。
また、路網技術者の育成については、道や市町村、森林組合の若手職員を対象に、貴協会と連携して実施している路網整備技術者研修(設計・積算ワークショップ)をはじめ、路網に関する専門的な知識や技術の習得に必要な各種研修会を開催するとともに、日常のOJTを通じて引き続き、技術者の育成に取り組んでまいります。
結びになりますが、本年も引き続き路網整備に対するご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げますとともに、会員の皆様並びに関係する皆様方のご健勝とご多幸を心よりご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。