平成27年度 民有林林道事業予算の決定状況

平成27年度の林野公共事業について

 平成27年度の林野公共事業は、豊富な森林資源を循環利用するとともに地球温暖化を防止するための間伐等の森林施業や、路網の整備等の着実な実施等により林業の成長産業化を実現するとともに、気候変動への適応策の一環として、災害に強い森林づくりを進めることで「緑の国土強靭化」を実現することを目標として、森林整備事業、治山事業、農山漁村地域整備交付金事業及び復旧・復興事業を実施することとしている。
 林野庁関係公共事業費(一般公共事業費、災害復旧等事業費計)の平成27年度概算決定額は、191,830百万円(対前年度比100.3%)で、そのうち治山事業費は、61,570百万円(対前年度比100.0%)、森林整備事業費は、120,286百万円(対前年度比100.5%)となっている。
このほか、地方の裁量によって実施する農山漁村の防災・減災対策や農林水産業の基盤整備(森林分野では路網整備や予防治山等の事業)を支援する、農山漁村地域整備交付金(公共)として5,000百万円計上されている。
 なお、平成27年度予算は、昨年末の衆議院選挙等の影響で予算案の提出が遅れたことから、4月9日に成立した。
 また、平成26年度林野庁関係補正予算として、新たな経済対策824億円が編成され、治山事業3,095百万円、森林整備事業7,406円が計上された。

平成27年度北海道民有林林道事業予算について

 北海道水産林務部関係平成27年度当初予算は、総額53,128百万円で、本年度は知事選挙の年であることから骨格予算として編成されたことも影響し、対前年度当初比82.5%となっている。
 このうち林務関係分は、北海道森林づくり基本計画に基づき、北海道にふさわしい豊かな生態系をはぐくむ森林づくりを進めるため、合計24,655百万円(対前年度比81.5%)、そのうち公共事業費は、17,467百万円(対前年度比105.2%)となっている。
 また、平成26年度補正予算として、治山事業費495百万円、森林環境保全整備事業費776百万円(うち林道関係90百万円)が計上された。
 林野公共(補助)事業、農山漁村地域整備交付金(公共)事業、林業専用道や森林作業道関係の非公共事業と平成26年度補正事業を合せた、平成27年度林道関係事業予算(実施ベース)は、事業費4,061百万円、国費2,901百万円となっており、対前年度(実施ベース)比84%で、非常に厳しい予算状況となっている。
 林道等路網整備事業の実施にあたっては、より一層の効果的・効率的な執行が望まれる。